水平線は丸く見えるのか?―その1
- campusviridis2018
- 2018年6月13日
- 読了時間: 2分
更新日:2018年6月30日

世の中には地球が丸く見える丘なるものが存在するらしい。
海に面した小高い丘のような開けた場所では、水平線が曲がって見えて地球の丸さを実感できるというのだが、果たして本当だろうか?
私は昔から水平線が丸く見えるという話には懐疑的だ。
友人とアメリカを旅行した時、水平線が丸く見えると主張した友人と討論したことがある。
ただその時は車で移動している最中で、定性的な話しかできなかったので結論は得られなかった。
先日海に行った時、たまたまこの話を思い出した。
せっかくなので定量的に議論してみよう。
そもそも水平線はどんな形をしているのだろうか?
水平線は、3次元空間内で「視線と地球表面の接点の集まり」と定義できるだろう。
人間の視線は当然「直線」であるから、面との接点が定義できるのは地球表面が歪んでいる、つまり地球が丸いおかげである。
頭の向きを変えれば人間の視線は何本も取れるので、接点は1点だけではなく無数に存在し、それらの点の集まりとして「水平線」が描かれる。
これを示したのが下の図である。

地球が真球であると仮定すれば、3次元空間において水平線は真円であり、その円は人間の目線よりも下にある。
この考察だけを見ると、確かに水平線は丸く見えそうである。
だがここで一つ、考えてみてほしい。
今、手元にフラフープがある。
フラフープは丸い。
手に持って眺めればそんなことは一瞬でわかる。
ではフラフープの中に入り、目線と同じ高さでフラフープを止めて欲しい。
フラフープはどう見えるだろうか?
人間は3次元空間を2次元で捉える。
3次元空間内の物体を2次元平面に投影すると、それは全く違った形で見えるだろう。
真円の影はだいたい楕円であり、まれに真円や直線になる。
水平線も然り、である。
宇宙から地球を見ると、水平線は丸い。
地球全体が見える距離からなら、きれいな円になるだろう。
だが、地球に近づくにつれそれは直線に近づいていくだろう。
ここで問題にしたいのは、人間の目に映る水平線の丸みはどれほどで、その丸みを我々は認識できるのかということである。
私はその丸みは人間の目が捉えるには小さすぎると踏んでいたのだ。
果たしてどうだろう?

続く
文責:bababa
水平線が丸いというのは錯覚だったんですね!勉強になりました!